Araki Kazunari Collection 1

Araki Kazunari is a maker of figurine prototypes and a long-time collector of shunga (‘spring’ erotic picture) dolls. MORA features a selection of his pieces.

1. Brothel-style dollhouse

2. Shunga dolls with private rooms

3. Prostitute and elderly masseur

4. Prostitute and old tattoo artist

5. Seated city girl

6. Princess sitting on her side

7. Princess reading and sitting sideways

8. Kotatsu beauty

9. Master and prostitute

10. Thai beauty dancing

11. Thai beauty seated

12. Nude Benzaiten goddess of music, coloured

13. Nude Benzaiten goddess of music, bronze

14. Nude Hakata doll

15. Imari-ware karakuri doll

16. Chinese ceramic shunga doll

17. Imari-ware standing figure

18. Imari-ware, mother and child

19. Imari-ware naked mother and child

20. Imari-ware, seated figure in kimono

21. Kutani-ware, consort statue

22. Kutani-ware, Otafuku

23. Bizen-ware, shunga doll

coming soon.

1.遊郭風ドールハウス

これはもともとデアゴスティーニの和風温泉旅館です。私が趣味で作っていた四十八手人形を飾るのにちょうど良いと思い使ってみました。
旅館のスケールは1/20、人形は1/12で、最初スケールが違うので合わないかと思いましたが、置いてみると意外とマッチしました。
玄関も大阪で有名な遊郭跡風に改造して、客引きのやり手ババアと女の子も作ってみてそれっぽく表現してみました。
2階、3階には、自作の四十八手人形で、呼び込まれたお客さんよろしく自由恋愛の真っ最中です。

2.部屋付き春画人形

陶器製の大きな和印人形です。「布団付き人形」とも呼ばれる大きな人形で男女別々に分けられる珍しいものです。入手したとき小部屋がついていましたが、これは特製品です。明かりが灯るようにも作ってあり、前の所有者のこだわりを感じます。
入手の、女の「あ~!いくいく」、男の「あ~!出る出る」という表情が秀逸です。

3.遊女と老按摩師

収集家に人気のある裏絵博多人形の「遊女と老刺青師」の亜流かもしれません。ほぼ同じデザインですが、こちらは遊女の腰を按摩中。なのに下半身は合体中という、按摩か性交のどちらの気持ちが良いのか少し考えてしまう面白い人形です。

4.遊女と老刺青師

人気のある裏絵博多人形で私が最初に入手したもののひとつです。
素焼きに彩色と、非常に手の込んだ逸品で、女性の背中の龍の彫り物、着物の柄に至るまでひとつひとつ手彩色です。

そして一番手の込んでる彩色部分はもちろん・・・

裏絵の無いこの意匠の博多人形、伊万里焼き人形がありますので、もともと人気のあるデザインだったのでしょう。

5.町娘座像

裏絵博多人形には、大きく分けて二種類あり、この人形のように、裏返すと、隠し絵のように、男女の営みのレリーフがある「隠し絵」タイプ。
もうひとつは、その人形本体の下半身を表現したような「裏絵」タイプがあります。

「隠し絵」のレリーフはとても巧妙に体位を表現していて、ちゃんと男女の顔と、交接部分が見えるように工夫されています。

6.姫横座り

裏絵博多人形はもともと戦後、進駐軍が帰国時のお土産用に作られたものだと聞いていましたが、色々な文献を調べると、明治時代から存在しているようです。
普通に飾っていると、きれいな着物姿の日本人形のようなデザインですが、裏返すと隠し絵が出現するというトリッキーな趣向が、アメリカ人にも好まれたのでしょう。

この人形もそのまま飾っていても十分きれいな姫君の人形です。

7.姫読書横座り

裏絵博多人形ですが、まるで忍者のように姫の着物の裾の中に間男がいるタイプの人形です。
交わりの最中にもかかわらず、何食わぬ顔で本を読んでいる姫君がとても面白いです。

8.炬燵美人

裏返すと男女の交わりのレリーフが現れる、隠し絵タイプです。この炬燵美人のように、春画人形では男女向かい合わせなど炬燵をモチーフにしたものが多くあります。モチーフの形状を崩さなで、交わりを表現する空間が多いからでしょう。

9.旦那と遊女

一見すると男女が横並びに座っている博多人形ですが、裏返すと着物の中ではしっかり交わり中の春画人形です。
これは戦後の古いものではなく、比較的新しいもののようで、私は骨董市などで入手していますが、昭和の時代までは温泉地や観光地のお土産屋などでまだ販売されていたようです。

10.タイ美人人形 踊り子

知人から譲り受けた陶器製の人形です。タイ旅行のお土産で、同様の大きさで、タイの民族衣装を纏ったものなどがあります。この人形は元々は腰ミノがありましたが、取っています。

どうですか!この艶消しの素肌のふくよかな恥丘のふくらみ。これほど見事なワレメはこの人形だけでしょう。現在もあるようですが、今は陶器製ではなく、樹脂素材になっていて、破損が少なくなっているようですが、この人形のような素朴な良さは無くなっています。

11.タイ美人 座像

私が訪問した秘宝館には、春画人形と一緒に必ずと言っても良いくらい展示していた、タイ美人の座像です。踊り子と同じく魅力的なぷっくりしたワレメが魅力的です。お顔も当時のタイ女性の美女が彷彿とさせるもので、近年のグローバル化されたタイ美人とは一線を画していて歴史的な資料にもなります。

12.裸弁財天 彩色

コールドキャスト樹脂製・彩色の最近の工芸品で、おそらく昭和後期に縁起物のとして新聞広告などで頒布されていたものだと思います。

七福神の紅一点の弁天様は招福・蓄財・芸事上達などの信仰を集めますが、各地に祀られる裸弁財天も人気です。
この裸弁財天様は真っ白な肌に、とても上品な秘部は、まさに拝みたくなる美しさです。

13.裸弁財天 ブロンズ

昭和後期に頒布された七福神の紅一点のブロンズ弁天様です。ですがいわゆる仏像彫刻と違って、とても写実的な実在の女性のように作られています。
とっても美人で魅力的な現代的な弁天様です。もちろんアソコもリアルです!

14.ヌード博多人形

おそらく最近(昭和後期)の博多人形だと思います。私が持っている博多人形の平成版のカタログには掲載されていません。 春画人形が制作されなくなった近代で、このような乳房をあらわにしたエロチックな人形が制作されていたことに喜びを感じます。
美人物の一分野だったのかもしれませんが、時代の流れで無くなった可能性もあります。

15.伊万里焼 カラクリ人形

陶器製 伊万里焼の美人人形。遊女、花魁の立ち姿でしょうか。(九谷焼との情報もあり)
実は仕掛けがあって、帯から下の裾が、すっぽり抜けて、裸の下半身が見える仕掛け、カラクリがあります。
現在の美少女フィギュアでも、衣服が取れてヌードにできる仕組み人形(キャストオフ)がありますが、時代を先取りしていますね。

16.中国 陶器製春画人形

春画人形はもちろん日本の専売特許ではなく各国にあり、これは中華製の春画人形です。

陶器製で、清時代の男性の辮髪、女性の纏足など時代や民族性を表現しています。
むしろ日本の春画人形と違い、男性器や女性器の誇張な表現はあまり無く、思い入れや執着が無い普通の表現がむしろ新鮮です。

17.伊万里焼 立像

伊万里焼の独特の乳白色が女性の肌にぴったりな味わいあり、よく半裸・全裸の艶人形が作られています。この立像も、結髪を解き着物を脱ぐ色っぽい仕草に見えますね。

18.伊万里焼 母子像

伊万里焼の白磁を生かした慈愛に満ちた母子像です。よく似たデザインの作品を見ますが、大きさや母親の顔や赤ん坊の首の方向が違っていて、工房や職人の個性が出るようです。残念ながら裏側は作られていません。

19.伊万里焼 裸婦母子像

肩肘をついて赤ん坊にお乳をやる、この母子像はほぼ全裸です。髪型から夜の仕事の女性であることが分かります。仕事の合間にぐずる赤ん坊に着物を羽織る間も惜しみ、授乳する遊女の一場面を想像します。

局部の作られている伊万里焼には珍しいものです。

20.伊万里焼 着物座像

綺麗な着物を着た町娘。口元に袖をやり声を押し殺しているのか、恥じらう様子が見て取れます。この作品は裏側もきちんと作られています。裾の中では陰部をもてあそぶ指が・・・。

21.九谷焼 交合像

博多人形の春画人形でも、このようにダイナミックな構図や造形の陶器の人形はあまり見ません。素材の強度にもよるところが大きいと思いますが、この像はまるで浮世絵の春画から飛び出してきたような大胆な作品です。男女の顔も歌舞伎の役者絵のように華があります。

22.九谷焼 お多福

九谷焼ならではの金彩を施した華やかなお多福像です。「おたふく」とは下膨れの不美人に例えられることが多いですが、この像のように福々しい幸せを呼ぶ女性ととらえると、なんとも美人に見えてくるので不思議です。裏側を覗くと、彼女の左手は・・・

23.備前焼 春画人形

珍しい備前焼の春画人形です。あまり上手い造形とは言えませんので、もしかしたら素人作品の可能性もあります。釉薬を使用しない素朴な肌合いですが、それがかえって他の春画人形にはない面白味があります。