16 《確認》波磨茜也香 2018

 いまから10年近く前に銀座ヴァニラ画廊の公募展で出会った波磨茜也香(はま・あやか)の絵は、100号の大きなキャンバスに制服の女子高生たちを、これ以上ないくらいラフに描きなぐった作品で僕ら審査員をびっくりさせた。それからずっと、彼女は女の子たちの日常にふと現れる色気のような瞬間を描き続けつつ、気分転換にディズニーランドまで足を伸ばし、かわいい女の子たちを眺めている。2018年に描かれた本作には次のような背景が設定されている――「舞台は19XX年、とある国に『陰毛の代わりに花が生えてきてしまう部族が生息している』という情報を聞きつけた研究者は、さまざまな手掛かりを発見しながら熱帯雨林をかき分けその部族を発見。

「ウルルン滞在記」のような交流をはかり、じわじわと彼女たちの信頼を勝ち取ってゆき写真撮影に成功。今回の展示はその写真が一資料として展示されているという設定で描きました」。