塙将良(はなわ・まさよし)は1981年茨城県ひたちなか市生まれ。日本以外にフランスのアールブリュット/ロウブロウ・アート・シーンでも注目を集める作家である。制作はどんな大作でも、すべて愛車の車中。2014年ごろから現在までフライパン工場に勤務しながら、通勤用のクルマのなかで始業前の1時間と昼休み、それに仕事終わりには地元のケーズデンキ駐車場で照明がちょうどいいスポットに駐車して制作を続けている——「まず朝、1時間早く行くんです。始業が8時半なので、7時20分ごろ会社に到着して1時間やります。それからお昼が12時から45分あるので、そのあいだも描きます。昼はオニギリ2個と決めてるんで、5分以内に食べ終えて。あと3時に15分の休憩があるので、その時間も急いでクルマに戻って描きます。それで帰りにケーズデンキに寄って1時間。そうすると一日トータル3時間ぐらい、仕事しながら制作の時間が取れる。毎日がこの繰り返しで、それが心地良いんですよね。」